“秘”のいろいろな読み方と例文
旧字:祕
読み方割合
かく41.9%
ひそ34.6%
ひ16.7%
ひそか2.1%
か0.9%
こ0.9%
しま0.9%
ひめ0.9%
こっ0.4%
つつ0.4%
ペルー0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その四巻の古目録というのは、一名絵目録(えもくろく)ともいって、上泉伊勢守が自筆で、新陰流の秘(かく)し太刀(だち)を、絵と文章で書いたものであった。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ソレハ妻ガコノ日記帳ヲ秘(ひそ)カニ読ンデ腹ヲ立テハシナイカトイウヿヲ恐レテイタカラデアッタガ、今年カラハソレヲ恐レヌヿニシタ。
鍵 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
さぞ、お驚きのことと思いますが、秘(ひ)し隠して置くわけにはいきません。利七さんは、大阪でこんなことになッてしまいました。
自らその罪を責めて、甘んじて享(う)くべき縲紲(るいせつ)を、お鶴のために心弱り、獄(ひとや)の暗(やみ)よりむしろつらい、身を暗黒に葬ったのを、秘(ひそか)に知るは夫人のみ。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
恐い獣(けだもの)に守らしておきもしようし、真暗(まっくら)な森で包んであろうも知れず、地獄谷とやら、こんな恐い音のする、その立山の底に秘(か)くしてあるものもあろう。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「では、実験をする事にしようかな。昨夜、此の室に秘(こ)っそり侵入したものがあって、その時眼の膜がどうして落ちたかと云う……」
後光殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そこで先ず、貸したように、預けたように、余所(よそ)の蔵に秘(しま)ってありますわ。ところが、それ。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
時の流れのように秘(ひめ)やかに流れて行くばかり……五十尺……百尺……二百尺……三百尺…………。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そして、風精(ジルフス)の紙片を貼り付けた——三つあるうちの中央の扉(ドア)を、秘(こっ)そりと閉めたのだったよ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
宮は唯胸の中(うち)を車輪(くるま)などの廻(めぐ)るやうに覚ゆるのみにて、誠にも詐(いつはり)にも言(ことば)を出(いだ)すべき術(すべ)を知らざりき。彼は犯せる罪の終(つひ)に秘(つつ)む能(あた)はざるを悟れる如き恐怖(おそれ)の為に心慄(こころをのの)けるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
のぼるものはだれぞ。秘(ペルー)南部のいずれの地にか目を楽しませる風景をかくしているのか、見つからずして思わず笑うも、笑うべき山もない。
南半球五万哩 (新字新仮名) / 井上円了(著)