“秘帖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひじょう75.0%
ひちょう25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お綱から一角が奪い、一角の死骸からお十夜がかすめ取った世阿弥の秘帖ひじょうは、とうとう思うつぼに、自分のふところへ転げこんで納まっている。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、生ける者の不幸とともに、あの秘帖ひじょうにそそぎこまれてある、甲賀世阿弥の尊い血汐に対して会わせる顔があろうか。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの攻軍の秘帖ひちょうだ! あの手が秀吉ひでよしだったのか? あの手が? 呂宋兵衛はぼうぜんとして二のがでない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
暗闇くらやみのなかで、呂宋兵衛るそんべえ、ムズとつかんだ。一同が評議にかけていた秀吉ひでよし袋攻ふくろぜめの秘帖ひちょう、それだ! それをつかんだ。——片手につかんでがまのように評定ひょうじょうをはいだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)