“秘鑰”の読み方と例文
読み方割合
ひやく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宇宙を説明する秘鑰ひやくはこの自己にあるのである。物体に由りて精神を説明しようとするのはその本末を顛倒てんとうした者といわねばならぬ。
善の研究 (新字新仮名) / 西田幾多郎(著)
恋愛は人世の秘鑰ひやくなり、恋愛ありて後人世あり、恋愛をき去りたらむには人生何の色味かあらむ、然るに尤も多く人世を観じ
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
あの門——つまりこの事件に凄惨な光を注ぎ入れている、あの鍵孔のある門の事ですわ。そこに、黒死館永生の秘鑰ひやくがあるのです
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)