“ひやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
飛躍31.3%
27.1%
秘鑰20.8%
非役6.3%
秘薬4.2%
一錢2.1%
2.1%
卑役2.1%
百歳2.1%
祕藥2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
の手紙を見て、何様顏をしてゐるか………おツと、其様なことは何うでも可いとして、これから小時暗中あんちう飛躍ひやくと出掛けるんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
但馬守たじまのかみ莞爾くわんじわらつて、ひやく宗教しうけうせん道徳だうとくも、ひとつの死刑しけいといふものにはかなはない、これほど效果かうくわおほいものはもとむることが出來できないとおもつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
恋愛は人世の秘鑰ひやくなり、恋愛ありて後人世あり、恋愛をき去りたらむには人生何の色味かあらむ、然るに尤も多く人世を観じ
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
この時に下士の壮年にして非役ひやくなる者(全く非役には非ざれども、藩政の要路にかかわらざる者なり)数十名、ひそかに相議あいぎして、当時執権の家老を害せんとの事をくわだてたることあり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そのおまえさんのもっているいちばんいいものを、わたしのだいじな秘薬ひやくとひきかえにしようというのさ。なにしろそのくすりには、わたしだって、じぶんの血をまぜなくてはならないのだからね。
おとつゝあそんなぜねなんざ一錢ひやくだつてつてねえから、しほだつて容易よういなもんぢやねえや、そんな餘計よけいなものなんになるもんぢやねえ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
一錢ひやくもねえから」と卯平うへいはこそつぱいあるもののどつかへたやうにごつくりとつばんだ。かれしわ餘計よけいにぎつとしまつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
今や国家実に多事、内治に外交に、英雄の大手腕を要するもの、じうひやくにして足らず。しかも出処進退その機宜一髪を誤らば、かの薄志弱行の徒と、その軌を一にし、その笑ひを後世にのこさんのみ。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
自身はそんな卑役ひやくを取るつもりはなかったろうが、自然のいきおいで自分も知らぬ間に何時いつかそういう役廻りをさせられるようになっていたのである。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この世の事はこれまでだ、その代り今度の世には、貴様の言つた通り、必ず夫婦に成つて、百歳ひやくまでもそひ、添、添遂そひとげるぞ! 忘れるな、宮。俺も忘れん! 貴様もきつと覚えてゐろよ!
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それについてはこと仰候あふせさふらふ日蓮相承にちれんさうしようの中よりえらみ出して候。能々よく/\信心あるべく候。たとへば、祕藥ひやくなりとも、毒を入ぬれば藥用くすりのようすくなし。つるぎなれども、わるびれたるひとのためにはなにかせん。