“ぞく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ゾク
語句割合
23.7%
20.9%
11.5%
11.5%
10.1%
8.6%
7.2%
1.4%
1.4%
草寇0.7%
剽盗0.7%
0.7%
0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ぞくかみ申子もうしごよわいなどともうしますが、けっしてそのようなものではなく、この立派りっぱ成人せいじんして、父親ちちおや実家じっかあとぎました。
此間このあひだうまれたすゑをとこが、ちゝ時刻じこくたものか、ましてしたため、ぞく書齋しよさいけてにはげたらしい。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ふるい/\むかしは、この一帶いつたい暖帶林だんたいりん上部じようぶから温帶林おんたいりん下部かぶぞくする樹木じゆもく、すなはち常緑じようりよく濶葉樹かつようじゆ落葉樹らくようじゆでおほはれてゐたのです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
一日毎に新しくのぞみぞくして、一日毎にその望がむなしくなるのである。それが可哀そうでならなかったと、お雪さんはさも深く感じたらしく話した。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ある動物の一ぞくが死にたえるのは、たいてい人間にやっつけられるためです。しかし、黒ネズミの場合はそうではありません。
それを無理に御目出たがろうとすると、所謂いわゆる太倉たいそうぞく陳々相依ちんちんあいよるというすこぶ目出度めでたくない現象に腐化して仕舞しまう。
元日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
例えば鎌倉権五郎だ、十三ぞくぶせの矢を、三人張りで射出され、それで片目射潰されても、なお堂々と敵を斬り、生命には何んの別状もなかった。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ぞく伝燈広録賢俊伝でんとうくわうろくけんしゆんでん」のうちにはこういう一記事がっている。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
多「はア二年貯めたゞから勘定はしねえが三千ぞくもあんべいかな」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
彼らもただの草寇ぞくではありません。私たち同様、慨世の恨みをもつ者。そして梁山泊の中には、石勇、鄧飛とうひ、楊林ていう三人の知己を持っている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「その二人は登雲山の草寇ぞくじゃないか。登州守備軍に籍をおく俺とは日頃からの仇敵あだがたきだ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高麗国こまのくにの滅亡するや、その遺民唐のぞくむことを潔しとせず、相率いて我が国に帰化し、その数数千に及び、武蔵その他の東国に住んだが、それらの者のおさ剽盗ぞくに家財を奪われるを恐れ
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
早稲田大学に初めて野球部なるものゝ存在を見たのは、忘れもせぬ三十四年の十一月で、寒風肌を刺す戸山原頭とやまげんとうに、発会試合マツチを挙げた其日の寒さは、今思ひ出しても襟元がぞく々する位だ。
向こうの垢離場こりばの昼席でトリをつとめて三ぞくそくの客を呼び、めきめき大方の人気を煽り出した圓朝は、いつしか橋ひとつを隔てた土地のこのお絲と恋仲になっていたのだ。
円朝花火 (新字新仮名) / 正岡容(著)
本箱ほんばこをさがして、むらさきのおん姉君あねぎみの、第七帖だいしちでふすのも仰々ぎやう/\しからう。……炬燵こたつすべつてあるきさうな、膝栗毛ひざくりげぞく木曾街道きそかいだう寢覺ねざめのあたりに、一寸ちよつとはさんで。……
湯どうふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)