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属
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ぞく
ふりがな文庫
“
属
(
ぞく
)” の例文
旧字:
屬
築山の草はことごとく
金糸線綉墩
(
きんしせんしゅうとん
)
の
属
(
ぞく
)
ばかりだから、この頃のうそ
寒
(
さむ
)
にも
凋
(
しお
)
れていない。窓の間には
彫花
(
ちょうか
)
の
籠
(
かご
)
に、緑色の
鸚鵡
(
おうむ
)
が飼ってある。
奇遇
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一日毎に新しく
望
(
のぞみ
)
を
属
(
ぞく
)
して、一日毎にその望が
空
(
むな
)
しくなるのである。それが可哀そうでならなかったと、お雪さんはさも深く感じたらしく話した。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
他
(
ほか
)
にいろいろ
申上
(
もうしあ
)
げたいこともありますが、それは
主
(
おも
)
に
私
(
わたくし
)
一人
(
ひとり
)
に
関係
(
かんけい
)
した
霊界
(
れいかい
)
の
秘事
(
ひじ
)
に
属
(
ぞく
)
しますので、しばらく
控
(
ひか
)
えさせて
戴
(
いただ
)
くことに
致
(
いた
)
しましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
怪獣はラマという動物でらくだの
属
(
ぞく
)
であるが、らくだほど大きくない。これを
飼養
(
しよう
)
してならせばうまの代用になる。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
地から
湧
(
わ
)
いたように、
忽然
(
こつねん
)
と、人無村をつきぬけて、ここへかけつけてきた軍勢は、そもいずれの国、いずれの
大名
(
だいみょう
)
に
属
(
ぞく
)
すものか、あきらかな
旗指物
(
はたさしもの
)
はないし
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
利根山奥の
低
(
ひく
)
き
所
(
ところ
)
は山毛欅帯に
属
(
ぞく
)
し、
高
(
たか
)
きは白檜帯に属す、最高なる所は偃松帯に
属
(
ぞく
)
すれども甚だ
狭
(
せま
)
しとす、之を以て山奥の入口は山の頂上に深緑色の五葉松
繁茂
(
はんも
)
し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
清三は田舎の小学校の小さなオルガンで学んだ研究が、なんの役にもたたなかったことをやがて知った。一生懸命で集めた歌曲の譜もまったく
徒労
(
とろう
)
に
属
(
ぞく
)
したのである。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
東京
(
とうきやう
)
の或る
固執派
(
オルソドキシカー
)
教会
(
けうくわい
)
に
属
(
ぞく
)
する
女学校
(
ぢよがつかう
)
の
教師
(
けうし
)
が
曾我物語
(
そがものがたり
)
の
挿画
(
さしゑ
)
に
男女
(
なんによ
)
の
図
(
づ
)
あるを
見
(
み
)
て
猥褻
(
わいせつ
)
文書
(
ぶんしよ
)
なりと
飛
(
と
)
んだ
感違
(
かんちが
)
ひして
炉中
(
ろちう
)
に
投込
(
なげこ
)
みしといふ一ツ
咄
(
ばなし
)
も
近頃
(
ちかごろ
)
笑止
(
せうし
)
の
限
(
かぎ
)
りなれど
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
主
(
しゆ
)
はあたしに
下
(
くだ
)
さらなかつたので、
主
(
しゆ
)
に
属
(
ぞく
)
する
者
(
もの
)
を
捉
(
つかま
)
へたくなつて
堪
(
たま
)
らない。さてこそ、あたしは、ヷンドオムの
地
(
ち
)
から、このロアアルの
森
(
もり
)
へ
下
(
お
)
りて
来
(
く
)
る
幼児
(
をさなご
)
たちを
跟
(
つ
)
けて
来
(
き
)
た。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
ミハイル、アウエリヤヌイチは
元
(
もと
)
は
富
(
と
)
んでいた
大地主
(
おおじぬし
)
、
騎兵隊
(
きへいたい
)
に
属
(
ぞく
)
していた
者
(
もの
)
、しかるに
漸々
(
だんだん
)
身代
(
しんだい
)
を
耗
(
す
)
ってしまって、
貧乏
(
びんぼう
)
し、
老年
(
ろうねん
)
に
成
(
な
)
ってから、
遂
(
つい
)
にこの
郵便局
(
ゆうびんきょく
)
に
入
(
はい
)
ったので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
日数
(
にっすう
)
がたってから、その
鳥
(
とり
)
の
名
(
な
)
が、
☆
いかるがであることもわかりました。なんでも、はとの
種族
(
しゅぞく
)
に
属
(
ぞく
)
するこの
鳥
(
とり
)
は、
鳥
(
とり
)
の
中
(
なか
)
でもよく
大空
(
おおぞら
)
を
自由
(
じゆう
)
に
翔
(
か
)
ける、
翼
(
つばさ
)
の
強
(
つよ
)
い
鳥
(
とり
)
だということを
知
(
し
)
りました。
自由
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
清和属
二
首夏
一
清和
(
せいわ
)
は
首夏
(
しゅか
)
に
属
(
ぞく
)
す
向嶋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
僕の持つてゐる
洋綴
(
やうとぢ
)
の本に、妙な演劇史が一冊ある。この本は明治十七年一月十六日の出版である。著者は東京府士族、警視庁警視
属
(
ぞく
)
、
永井徹
(
ながゐてつ
)
と云ふ人である。
本の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と
伊部熊蔵
(
いのべくまぞう
)
はわるい気持がしないようすだ。卜斎の目から見れば、この
山目付
(
やまめつけ
)
らしい
侍
(
さむらい
)
が、どこの
大名
(
だいみょう
)
に
属
(
ぞく
)
している者かぐらいは、腰をかがめた時にわかりきっている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
抑
(
そも/\
)
燧山は岩代国に
属
(
ぞく
)
し
巍峩
(
ぎが
)
として天に
秀
(
ひい
)
で、其麓
凹陥
(
おうかん
)
して尾瀬沼をなし、沼の三方は低き山脈を以て
囲繞
(
ゐげう
)
せり、翻々たる
鳧鴨
(
ふわう
)
は
捕猟
(
ほりやう
)
の至るなき為め
悠々
(
いう/\
)
として水上に飛
翔
(
しやう
)
し
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
ちょうちんに照らしてみると、まぎれもなきジャッカル(やまいぬの
属
(
ぞく
)
)の
屍体
(
したい
)
であった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
是は正弘が外交の難局に当つて、天下の目を
属
(
ぞく
)
する所となつてゐたからである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
うん、ジャガー(アメリカとら)か、クウガル(ひょうの
属
(
ぞく
)
)だろう、どっちにしたところがたいしておそるるにおよばない、さかんにたき火をたけよ、かれらはけっしてたき火を
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
しかし断えたるを
継
(
つ
)
いだ功は当然同氏に
属
(
ぞく
)
すべきである。この功は多分中戸川氏自身の予想しなかつたところであらう。しかし功には違ひないから、
序
(
ついで
)
に
此処
(
ここ
)
に
吹聴
(
ふいちやう
)
することにした。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と、
介
(
すけ
)
を密使として途中から放したのは、それ以前のことに
属
(
ぞく
)
し、従って介が、下赤坂や金剛の峰をうろついていた時よりも、日はあとへもどり、同時にその天地もここで筑紫の一角へ移るとする。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
然
(
しか
)
れ共眼を北方越後に
注
(
そそ
)
ぐに一望山脈
連亘
(
れんたん
)
し其深奥なる又利根に
譲
(
ゆづ
)
らざるなり、之を以て
始
(
はじ
)
めて
知
(
し
)
る、上越の国境不明に
属
(
ぞく
)
せしは両国の山谷各深くして、人跡
未
(
いま
)
だ何れよりも
到
(
いた
)
る能はざりしに
因
(
よ
)
れり
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
属
常用漢字
小5
部首:⼫
12画
“属”を含む語句
附属
金属
属饜
眷属
隷属
属官
属目
属性
権大属
少属
御眷属
妻子眷属
金属音
属輩
金属片
属吏
直属
肝属
金属球
猫属
...