“金属”のいろいろな読み方と例文
旧字:金屬
読み方割合
きんぞく53.3%
かね26.7%
かなもの13.3%
かねけ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神楽坂へかゝると、ある商店で大きな蓄音器を吹かしてゐた。其音そのおとが甚しく金属きんぞく性の刺激を帯びてゐて、大いに代助のあたまこたへた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
私だつて金属かねで出来た機械ぢやなし、さうさう駆使こきつかはれてお為にばかり成つてゐちや、這箇こつちの身が立ちはしない。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
すると、窓に並んだ勝手口の方で、カタンと金属かなものの音がした。あたしも見た。おまっちゃんも見た。
たちまち境内のお寺は残らずからッぽとなり、金属かねけのものは勾欄こうらんの金具や、擬宝珠ぎぼうしの頭などを奪って行くという騒ぎで、実に散々なていたらく……暫くこの騒ぎのまま、日は暮れ、夜に入り