“かなもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金物61.5%
鉄物25.6%
金属5.1%
金具2.6%
金者2.6%
鐵物2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遊客が金物かなものの嗽茶碗で口を滌いでゐる景色などは宛然柳浪が「今戸心中」もしくは盲小せんが「とんちき」中の情景であつた。
異版 浅草灯籠 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
彼は鉄物かなもの屋の店さきを素通りして、町内の鳶頭かしらうちをたずねた。鳶頭はあいにく留守だというので、彼はその女房とふた言三言挨拶して別れた。
半七捕物帳:03 勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
惣「極製ごくせいの水飴ゆえ金属かなものではお取りにくうございます、矢張やっぱり木をいた箸が宜しいそうで」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この金具かなもののみにても、貴重なるものは百金を要す、平打ひらうちなるあり、丸打まるうちなるあり、ゴム入あり、菖蒲織しやうぶおりあり、くはしくは流行の部に就いて見るべし。
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
おぼえさせまた金者かなもの相針あひばりはいくらにあかゞねつぶしにして何程といふ相場をきゝ一々手覺ておぼえに書留かきとめさせて歸りしが夫より長八夫婦は店住たなすまひとなり翌日よりかごかつぎ紙屑かみくづ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
鐵物かなものいかめしき閭門りよもん、見わたす限遙なるカムパニアの野邊に、物寂しき墳墓のところ/″\に立てる、遠山の裾をめたる濃き朝霧など、我がためにはこたび觀るべき