“鳶頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かしら55.3%
とびがしら44.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つぐなひ難い重大事なので、同じ目にあつた鳶頭かしらの銀次と共に、本堂の傍の部屋に踏止つて、果てしもない相談事に沒頭してをります。
銭形平次捕物控:239 群盗 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
彼は鉄物かなもの屋の店さきを素通りして、町内の鳶頭かしらうちをたずねた。鳶頭はあいにく留守だというので、彼はその女房とふた言三言挨拶して別れた。
半七捕物帳:03 勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
火消し番所が見つかった以上、鳶頭とびがしらの金助はさらに手間暇を要せず居どころが判明したものでしたから、右門はまず在否を尋ねました。
その席亭の主人あるじというのは、町内の鳶頭とびがしらで、時々目暗縞めくらじまの腹掛に赤いすじの入った印袢纏しるしばんてんを着て、突っかけ草履ぞうりか何かでよく表を歩いていた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)