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鳶頭
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とびがしら
ふりがな文庫
“
鳶頭
(
とびがしら
)” の例文
火消し番所が見つかった以上、
鳶頭
(
とびがしら
)
の金助はさらに手間暇を要せず居どころが判明したものでしたから、右門はまず在否を尋ねました。
右門捕物帖:11 身代わり花嫁
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
その席亭の
主人
(
あるじ
)
というのは、町内の
鳶頭
(
とびがしら
)
で、時々
目暗縞
(
めくらじま
)
の腹掛に赤い
筋
(
すじ
)
の入った
印袢纏
(
しるしばんてん
)
を着て、突っかけ
草履
(
ぞうり
)
か何かでよく表を歩いていた。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「清五郎さん——いやあの人は呑んでゐない。
鳶頭
(
とびがしら
)
だつたかも知れませんね、まだ呑み足りない顏をして居ましたから」
銭形平次捕物控:166 花見の果て
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
そゝっかしやの
鳶頭
(
とびがしら
)
勝五郎でげすから、ハッと驚きましたが、まだしも伯父の晋齋でないだけが幾らか心に感じ方が少ないと申すようなものではあるが
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
吉原の
鳶頭
(
とびがしら
)
のおかみさんで、家の者はこの人のことを、「ばあちゃん。」と親しく呼び馴染んでいた。
桜林
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
▼ もっと見る
彫
(
ほ
)
りが後藤だとか、毛唐だとか、
縁頭
(
ふちがしら
)
が何で、
鳶頭
(
とびがしら
)
がどうしたとか、目ぬきがどうで、毛抜がこうと、やかましい
能書
(
のうがき
)
ものなんでございましょうが、何をいうにも三下奴
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
本町の
鳶頭
(
とびがしら
)
から目明しの助二郎がどんな話を聞いたか、それを青木功之進にどう告げたか、栄二はまったく知らなかったが、
訊問
(
じんもん
)
する青木の口ぶりから察すると、栄二は住所も名も職も云わず
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
その街に面した処に小さい町家が二軒ある。一つは地所も家も高木のもので、
貸店
(
かしだな
)
になって居り、一つは高木の地所に
鳶頭
(
とびがしら
)
の石田が家を建てて住んでいる。ぎんは取引が済んでこの貸店に移った。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
此地の
鳶頭
(
とびがしら
)
重
(
しげ
)
さん來りて轉居の荷づくりをなす。
荷風戦後日歴 第一
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
予定の通り引渡しが夕方あったとすると、千両箱の中から砂利や古金が出て来た時、一番先に疑われるのは、何といっても源助と
鳶頭
(
とびがしら
)
の辰蔵です。
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
罪は浅草三番組
鳶頭
(
とびがしら
)
の音蔵ごろし、下手人はいま呼びたてた同じ浅草奥山の小屋芸人やまがら使いのお駒でした。
右門捕物帖:38 やまがら美人影絵
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
ある日、吉原公園の池の際にあった吉原の
鳶頭
(
とびがしら
)
の家の前で友達と遊んでいたときに、私はそこに転してあった土木作業に使う鉄の
重石
(
おもし
)
のようなものを、過って右足のうえに落した。
生い立ちの記
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
豫定の通り引渡しが夕方あつたとすると、千兩箱の中から砂利や古金が出て來た時、一番先に疑はれるのは、何といつても源助と
鳶頭
(
とびがしら
)
の辰藏です。
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
宵
(
よい
)
のうちからひゅうひゅうとからッ風が吹き荒れて、今晩あたり出火したら、と大びくびくのところへ、場所もあろうに
鳶頭
(
とびがしら
)
金助の家の前で、お隣が大火事だア
右門捕物帖:11 身代わり花嫁
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
だが、遠縁の
掛
(
かゝ
)
り
人
(
うど
)
清五郎と、
鳶頭
(
とびがしら
)
の文次は早くも橋番所に駈けて行きました。その間に柳屋の幸七は
銭形平次捕物控:166 花見の果て
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いましがた出入りの
鳶頭
(
とびがしら
)
が参りましてな、つい十日ほどまえにてまえのせがれが嫁をめとりましたので、その祝儀じゃと申しまして、この新画の幅をくれたものでござりますから
右門捕物帖:11 身代わり花嫁
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「さう言はず行つて來るが宜い。歸りには
鳶頭
(
とびがしら
)
の家へ寄つて、道具を借りて來るんだ。
梃
(
てこ
)
と
槌
(
つち
)
と
鋤
(
すき
)
だ」
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
人手にかかってふた月あまり、——存生中は、三番組
鳶頭
(
とびがしら
)
として世間からも立てられ、はぶりもよかったにしても、死んでしまってはそういつまでも同じはぶりがつづくはずはない。
右門捕物帖:38 やまがら美人影絵
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「そう言わず行って来るがいい。帰りには
鳶頭
(
とびがしら
)
の家へ寄って、道具を借りて来るんだ。
梃
(
てこ
)
と
槌
(
つち
)
と
鋤
(
すき
)
だ」
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「伝六! 町内の
鳶頭
(
とびがしら
)
をたたきおこして、わけえ者を五、六人借りてこい」
右門捕物帖:06 なぞの八卦見
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「他に誰か、その男に氣の付いた者はないのかな、家の者は兎も角、——
鳶頭
(
とびがしら
)
などはどうだらう」
銭形平次捕物控:166 花見の果て
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
江戸ならば先ず、町の
兄哥
(
あにい
)
の
鳶頭
(
とびがしら
)
とでも言うところに違いない。
旗本退屈男:04 第四話 京へ上った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
銭形の平次、近江屋治兵衛、それに番頭が一人、
鳶頭
(
とびがしら
)
が加わって橋場の寺へ駆け付け
空柩
(
からひつぎ
)
を葬った墓を見ると、巧みに
誤魔化
(
ごまか
)
してはありますが、発掘した形跡は疑うべくもありません。
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
世話人は巴屋の番頭手代に、町内の
鳶頭
(
とびがしら
)
、臨時にかり集めた人足など、土間に積んだ二三十俵の白米を一俵ずつほぐすと、順々に入って来る女子供へ、
枡
(
ます
)
で量って威勢よく
頒
(
わ
)
けてやっております。
銭形平次捕物控:029 江戸阿呆宮
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
町内の
鳶頭
(
とびがしら
)
は太鼓判でも何でも
捺
(
お
)
しさうな勢ひでした。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
町内の
鳶頭
(
とびがしら
)
は太鼓判でも何でも
捺
(
お
)
しそうな勢いでした。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
鳶
漢検準1級
部首:⿃
14画
頭
常用漢字
小2
部首:⾴
16画
“鳶”で始まる語句
鳶
鳶色
鳶口
鳶尾
鳶尾草
鳶職
鳶人足
鳶七
鳶鷹
鳶凧