“重石”の読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
おもし100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狭い日本に張りつめたこの重石おもしは、先頃発表されたポツダム会議の決定によれば、直ちにとりのぞかれ、粉砕されるべきものとして示されている。
播州平野 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
かの女のかぼそい首筋には巨大な重石おもしが、ふっくりつぼみのように膨らんだかの女の双乳もろちを隠すばかりに結びつけられてある。
雲仙岳 (新字新仮名) / 菊池幽芳(著)
そうして読み終るともとの通りに丁寧に折り畳んで、丸卓子テーブルの真中に置いて、その上から角砂糖入れを重石おもしに置いた。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
十二時頃ででもあったであろうか、ウトウトしかけていると、裏の井戸で、重石おもしか何か墜ちたようにすさまじい水音がした。
風琴と魚の町 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
砂利じゃり玉石たまいしは玉川最寄もよりから来るが、沢庵たくあん重石おもし以上は上流青梅あおめ方角から来る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
美濃紙みのがみ一枚に、学校のお清書の如く「公徳を重んぜよ」と大書して、夜になってその切取工事をしている所へ、四隅に重石おもしをして拡げて置いたものである。
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)
義元の帷幕いばくでは、雷鳴のしているうちは、むしろ爽快として笑いどよめいていた。烈風が、ふきつのって来ても、四方のとばりのすそに重石おもしを置かせ、
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それが出来たら、鮨桶でも飯櫃でもいゝ、中をカラカラに乾かしておいて、小口から隙間のないように鮨を詰め、押蓋おしぶたを置いて漬物石ぐらいな重石おもしを載せる。
陰翳礼讃 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
たとえばれても、あの連中のことだから、平気の平左かもしれないが、死体にはしっかり重石おもしをつけて、沖から投げこんだ。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
この間に多治見の郎党ばらは、館の四方の門をかため、かんぬきをかい重石おもしを宛てがい、籠城の手筈をととのえた。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)