“宵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よい76.7%
よひ21.3%
0.7%
よる0.7%
よべ0.3%
こよひ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日の暮れるのが早い季節で、暮れてから大分になるが、時間としてまだよいの口だ。だのに、細い路地には早くも人がひしめいていた。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
あけしに驚きさす旅宿屋やどやの主人だけよひことわりもなき客のきふに出立せしはいかにも不審ふしんなりとて彼の座敷をあらためしにかはる事もなければとなり座敷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
療治に愚かなかりしかど。いささか見直すところありとみしは。いわゆる返照なかなおりというものなりしが。勤が納涼よりかえりしよりにわかに容子変りきて。その翌日かえらぬ旅におもむきぬ。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
藩の小士族などは酒、油、醤油などを買うときは、自分みずから町に使つかいに行かなければならぬ。所がその頃の士族一般のふうとして、頬冠ほほかむりをしてよる出掛でかけて行く。私は頬冠は大嫌いだ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
よべ見し夢の——夢の中なる響の名残か」と女の顔にはたちまこう落ちて、冠の星はきらきらと震う。男も何事か心さわぐ様にて、ゆうべ見しという夢を、女に物語らする。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なししてまたこよひの事がらは如何なるわけ問懸とひかくるに吉之助は面目めんぼく無氣なげこたふる樣此程父吉右衞門國元くにもとより來り我等二千七八百兩のあなあけしを大いにいかり終に勘當かんだう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)