“春宵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅんしょう92.9%
しゆんせう7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この家の深窓しんそう佳人かじんと玄徳とが、いつのまにか、春宵しゅんしょうの秘語を楽しむ仲になっているのを目撃して、関羽は、非常なおどろきと狼狽ろうばいをおぼえた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
現に今日きょう、和泉式部を訪れたのも、験者げんざとして来たのでは、勿論ない。ただこの好女こうじょの数の多い情人の一人として春宵しゅんしょうのつれづれを慰めるために忍んで来た。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
誰か瓦斯ガスにほひの中にシヤベルの泥をすくひ上げてゐる。誰か、——ではない。まるまると肥つた紳士が一人ひとり、「詩韻含英しゐんがんえい」を拡げながら、いまだに春宵しゆんせうの詩を考へてゐる。……(昭和二・二・五)
春の夜は (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)