“深窓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんそう85.7%
しんさう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひんよしとよろこぶひとありけり十九といへど深窓しんそうそだちは室咲むろざきもおなじことかぜらねど松風まつ ぜひゞきはかよ瓜琴つまごとのしらべになが春日はるび
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
深窓しんそうな育ちでも、どこか女伊達だてめいた気風をもって、おそろしく仁義礼智の教えを守って——姿の薄化粧のように、魂も洗おうとした。
さりとて用人ようにん若御新姐わかごしんぞ、さして深窓しんさうのとふではないから、隨分ずゐぶん臺所口だいどころぐち庭前にはさきでは、あさに、ゆふに、したがひのつまの、なまめかしいのさへ、ちら/\られる。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
店藏みせくらばかりに圍まれてゐる問屋町とんやまちの、日本橋區内の、およそ政治には縁の遠い、深窓しんさうとまで大家たいけぶらないでも、世の中のことを明白には知らせて貰へなかつた娘たちにも
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)