“室咲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むろざ63.6%
むろざき36.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひんよしとよろこぶひとありけり十九といへど深窓しんそうそだちは室咲むろざきもおなじことかぜらねど松風まつ ぜひゞきはかよ瓜琴つまごとのしらべになが春日はるび
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
實際、彼女はいかにも無關心で、室咲むろざきの美しい花束をむしつて興を遣り、歌が終つた時には花束は見る影もなく床の上に散らばつてゐた。
一方の窓によせて室咲むろざきの草花のはちが置いてあったが、それは病人を慰めるために節子が買って持って来たものと知れた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私は、月輪禅閤つきのわぜんこうの奥に仕える万野までのと申すものでございますが、御門跡様へお目にかけたいとて、室咲むろざきの牡丹を一枝、お姫様ひいさまの思し召で持参いたしました。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)