“しゅんしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
春宵50.0%
春照15.4%
峻峭15.4%
春章11.5%
春昇3.8%
俊章3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
現に今日きょう、和泉式部を訪れたのも、験者げんざとして来たのでは、勿論ない。ただこの好女こうじょの数の多い情人の一人として春宵しゅんしょうのつれづれを慰めるために忍んで来た。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「さては、伊吹の裾道すそみちよ。——玉村から川寄りへ曲がれば、藤川、上平寺下じょうへいじした春照しゅんしょう村を通って、この街道を行くよりは、およそ二十町の近道になる」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥白根でも、蔵王、鳳凰、地蔵岳、金峯山の山々でも、時により、ところによって、おのおの峻峭しゅんしょうな表情をして見せるのに比べると、海というものはさっぱり張合いがない——
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
春信はるのぶ春章しゅんしょう歌麿うたまろ国貞くにさだと、豊満な肉体、丸顔から、すらりとした姿、脚と腕の肉附きから腰の丸味——富士額ふじびたい——触覚からいえば柔らかい慈味じみのしたたる味から
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
若手のうちでは、語り手とされていて、師匠から、「春昇しゅんしょう」という芸名まで貰っていた。戸畑にいるときも、若松に移ってからも、ひまさえあれば、稽古を怠らなかった。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
東西とざい東西とうざい、このところお聞きに達しまする浄瑠璃芸題げだい、「艶姿女舞衣はですがたおんなまいぎぬ」、語りまする太夫たゆう、玉井春昇しゅんしょう、三味線お京、いよいよ、三勝半七酒屋の段、そのため口上、東西東西」
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
ひとしくこれ津軽家の藩士で、柳島附の目附から、少しく貞固さだかたに遅れて留守居に転じたものがある。平井氏ひらいうじ、名は俊章しゅんしょうあざな伯民はくみん小字おさなな清太郎せいたろう、通称は修理しゅりで、東堂とうどうと号した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)