“太夫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たゆう76.3%
たいふ11.8%
だゆう6.5%
だいぶ2.2%
こったい1.1%
だいふ1.1%
タイフ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
役者はみなほんもののさるで、ことごとくそれが下座の鼓一つできまりきまりを踊りぬき、なかんずく盛遠になった雄ざるの太夫たゆう
太夫たいふさんだなんて云いながら、ひどい目にばかりあわすんだよ。ご飯さえろくに呉れないんだよ。早く親方をつかまえてお呉れ。早く、早く。
お鳥はたしなめるように、う言いながらも、幾年振りかで逢った、一座の弟太夫だゆう、あの綱渡りのうまい源吉を、世にもなつかしく眺めるのでした。
裸身の女仙 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
朝散ちょうさん太夫だいぶとは、支那唐朝の制にてじゅ品下ほんげの雅称、我国にて従五位下の唐名とうめいとある。
「今晩は内にいやはりますよってどうぞ来ておくれやす。太夫こったいがそういうてはります」という、いつにない女衆おなごしゅが気の軽い返事である。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
大阪侯の家来の吉良(九太夫だいふ)がその画家への礼金を着服ちやくぶくして偽筆の扇を主君に差出す。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
歌舞妓の原型には、太夫タイフなる女と立役タチヤクと猿若との対立が、単位になつて居た様である。
江戸歌舞妓の外輪に沿うて (新字旧仮名) / 折口信夫(著)