“甚太夫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じんだゆう75.0%
じんだいふ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甚太夫じんだゆう主従は宿を変えて、さらに兵衛ひょうえをつけ狙った。が、その四五日すると、甚太夫は突然真夜中から、烈しい吐瀉としゃを催し出した。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
橋谷をはじめとして、一座の者が微笑ほほえんだ。橋谷は「最期さいごによう笑わせてくれた」と言って、家隷に羽織を取らせて切腹した。吉村甚太夫じんだゆうが介錯した。井原は切米きりまい三人扶持ふち十石を取っていた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
きゝ何樣なにさま御道理の御尋ねなり彼女の身元は當國木綿島もめんじま村の生れにて甚太夫じんだいふと云者の娘なればさとへ渡りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
木綿島村の甚太夫じんだいふといふ百姓にても家柄いへがらの者の娘なりしが年貢ねんぐ未進みしんに付據ころなく常磐屋へつとめ奉公に出して未だもなきにかれうんつよくして此方の旦那樣に受出され勤めの月日もなき故外の遊女とは大にちがひ人品ひとがらもよしと申に付少しは安心なし居たるに何樣文藏は申に及ばずしうとめにもよくつかへ奉公人迄行渡ゆきわたりの能ければ母のおもせは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)