“行渡”の読み方と例文
読み方割合
ゆきわた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
谷戸(やと)の方は、こう見た処(ところ)、何んの影もなく、春の日が行渡(ゆきわた)って、些(ち)と曇(くもり)があればそれが霞(かすみ)のような、長閑(のどか)な景色でいながら、何んだか厭(いや)な心持(こころもち)の処ですね。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すると、即(やが)て慄然(ぞっ)として眠(ねむ)たいやうな氣持(きもち)が血管中(けっくわんぢゅう)に行渡(ゆきわた)り、脈搏(みゃくはく)も例(いつも)のやうではなうて、全(まった)く止(や)み、生(い)きてをるとは思(おも)はれぬ程(ほど)に呼吸(こきふ)も止(とま)り、體温(ぬくみ)も失(う)する。
お位(くらゐ)の宜(い)い方々(かた/″\)や御(ご)身分(みぶん)のある奧樣(おくさま)がたとの御交際(おつきあひ)もして、兎(と)も角(かく)も原田(はらだ)の妻(つま)と名告(なのつ)て通(とほ)るには氣骨(きぼね)の折(を)れる事(こと)もあらう、女子(をんな)どもの使(つか)ひやう出入(でい)りの者(もの)の行渡(ゆきわた)り
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)