“脈搏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みゃくはく80.0%
みゃくう7.7%
みやくはく6.2%
みゃく1.5%
みやくう1.5%
みやくうち1.5%
プルス1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
医者が姫君を診察するとき、心臓の鼓動をかたどるチンパニの音、脈搏みゃくはくを擬する弦楽器のピッチカットもそんなにわざとらしくない。
初めて触れる二人の体は、眼にこそ見えね熱い血潮に脈搏みゃくうっていた。——夜風に流れて螢火がひとつ、軒をかすめてついと飛んだ。
松林蝙也 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
きのふ以来、急に脈搏みやくはくが悪くなるので、虚脱の来るのを恐れたといふことである。さういふことを伴さんは語られた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
「……この脈搏みゃくなら」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わか脈搏みやくうはな一枝ひとえ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
わが脈搏みやくうちは小川の歌を乱しぬ。
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
体温表のうへでは、脈搏プルスと熱の線が、よりの戻つた、赤青なひ交ぜの縄のかたちで、即いたり離れたりしながら、絡みあつてはてしがない。その交叉点で、眼に観えぬ生命の火花が、ぱちりと、散る。
独楽 (新字旧仮名) / 高祖保(著)