“脈搏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みゃくはく81.3%
みゃくう6.3%
みやくはく6.3%
みゃく1.6%
みやくう1.6%
みやくうち1.6%
プルス1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
医者が姫君を診察するとき、心臓の鼓動をかたどるチンパニの音、脈搏を擬する弦楽器のピッチカットもそんなにわざとらしくない。
初めて触れる二人の体は、眼にこそ見えね熱い血潮に脈搏っていた。——夜風に流れて螢火がひとつ、軒をかすめてついと飛んだ。
松林蝙也 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
きのふ以来、急に脈搏が悪くなるので、虚脱の来るのを恐れたといふことである。さういふことを伴さんは語られた。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
わが脈搏は小川の歌を乱しぬ。
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
体温表のうへでは、脈搏と熱の線が、の戻つた、赤青なひ交ぜの縄のかたちで、即いたり離れたりしながら、絡みあつてはてしがない。その交叉点で、眼に観えぬ生命の火花が、ぱちりと、散る。
独楽 (新字旧仮名) / 高祖保(著)