“行水”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょうずい72.2%
ぎやうずゐ16.7%
ゆくみづ5.6%
ぎようずゐ2.8%
ゆくみず2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おまけに一人の親仁おやじなぞは、媽々衆かかしゅう行水ぎょうずいの間、引渡ひきわたされたものと見えて、小児こどもを一人胡坐あぐらの上へ抱いて、雁首がんくび俯向うつむけにくわ煙管ぎせる
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けると、多勢おほぜい通學生つうがくせいをつかまへて、山田やまだその吹聽ふいちやうといつたらない。ぬえいけ行水ぎやうずゐ使つかつたほどに、こと大袈裟おほげさ立到たちいたる。
怪談女の輪 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
今はた思へばに人目には怪しかりけん、よしや二人が心は行水ゆくみづの色なくとも、ふや嶋田髷これも小児こどもならぬに、師は三十に三つあまり、七歳にしてと書物の上には学びたるを
雪の日 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
行水ぎようずゐ蚊遣かやりの火をたいてゐるのが見えたり、牛の啼声なきごゑが不意に垣根のなかに起つたりした。
或売笑婦の話 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
彼が薪がまもなくベッドの下に行水ゆくみずの流れは絶えず進んで来るのを予想すると頭の中がまたガサガサになって入口へ行って門を締めようと思った。
幸福な家庭 (新字新仮名) / 魯迅(著)