“こったい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
骨胎66.7%
太夫33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秋霜凛烈しゅうそうりんれつはもとより軍紀の骨胎こったいだが、血風蕭々しょうしょうの日にも、彼の将座にはどこか春風が漂っていた。誰やらの句にもいう。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それを以てこの「三国志」の完結の不備をおぎない、また全篇の骨胎こったいをいささかでもまったきに近いものとしておくことは訳者の任でもあり良心でもあろうかと思われる。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「今晩は内にいやはりますよってどうぞ来ておくれやす。太夫こったいがそういうてはります」という、いつにない女衆おなごしゅが気の軽い返事である。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
揚屋の送り迎えに八文字を踏んで祇園街を練り歩いていたそのころ廓の者が太夫を尊敬して呼び習わした通称を今でもなお口にして太夫こったいといっているのであった。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
そして幾度も案内をうと、やっと渋々出て来て、「太夫こったいどすか、今いやはりゃしまへん」
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)