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太夫
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たいふ
ふりがな文庫
“
太夫
(
たいふ
)” の例文
太夫
(
たいふ
)
さんだなんて云いながら、ひどい目にばかりあわすんだよ。ご飯さえ
碌
(
ろく
)
に呉れないんだよ。早く親方をつかまえてお呉れ。早く、早く。
ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
同じ藩に松平
太夫
(
たいふ
)
といふ幕府の御附家老があつて、これはまた「古松研」といふ紫石端渓の素晴しい名硯を持合せてゐた。
古松研
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
友だち だから、こんな事を云ひ出すのは、何だか一座の興を
殺
(
そ
)
ぐやうな気がして、
太夫
(
たいふ
)
の手前も、
聊
(
いささか
)
恐縮なんだがね。
世之助の話
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
座
(
ざ
)
が
白
(
しら
)
けて、
暫
(
しば
)
らく
言葉
(
ことば
)
が
途絶
(
とだ
)
えたうちに
所在
(
しよざい
)
がないので、
唄
(
うた
)
うたひの
太夫
(
たいふ
)
、
退屈
(
たいくつ
)
をしたと
見
(
み
)
えて
顔
(
かほ
)
の
前
(
まへ
)
の
行燈
(
あんどう
)
を
吸込
(
すひこ
)
むやうな
大欠伸
(
おほあくび
)
をしたから。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
次の土地の興行から、ラン子は軽業の
太夫
(
たいふ
)
として客にまみえた。そして
瞬
(
またた
)
く間に、座中第一の人気者になってしまった。彼女は空中に
於
(
おい
)
て、どんな先輩よりも大胆不敵であった。
江川蘭子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
と
清元
(
きよもと
)
の一派が他流の
模
(
も
)
すべからざる
曲調
(
きよくてう
)
の
美麗
(
びれい
)
を
托
(
たく
)
した
一節
(
いつせつ
)
である。
長吉
(
ちやうきち
)
は
無論
(
むろん
)
太夫
(
たいふ
)
さんが首と
身体
(
からだ
)
を
伸上
(
のびあが
)
らして
唄
(
うた
)
つたほど
上手
(
じやうず
)
に、
且
(
かつ
)
又
(
また
)
そんな大きな声で
唄
(
うた
)
つたのではない。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
「
昨夜
(
ゆうべ
)
はよく寢つかれなかつたやうですね、
太夫
(
たいふ
)
いさゝか、機嫌がよくねえ」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八重の潮路の
海鳥
(
うみどり
)
の沖の
太夫
(
たいふ
)
を
生擒
(
いけど
)
りぬ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
同じ藩に松平
太夫
(
たいふ
)
といふ幕府の御附家老があつて、これはまた「古松研」といふ紫石端渓の素晴しい名硯を持合せてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
『
天守
(
てんしゆ
)
の
上
(
うへ
)
から
御覧
(
ごらん
)
なされ、
太夫
(
たいふ
)
ほんの
前芸
(
まへげい
)
にござります、ヘツヘツヘツ』とチヨンと
頭
(
かしら
)
を
下
(
さ
)
げて
揉手
(
もみで
)
を
為
(
し
)
て
言
(
い
)
ふ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そりや新聞に出てゐた通り、
南瓜
(
かぼちや
)
が
薄雲太夫
(
うすぐもだいふ
)
と云ふ
華魁
(
おいらん
)
に
惚
(
ほ
)
れてゐた事はほんたうだらう。さうしてあの
奈良茂
(
ならも
)
と云ふ
成金
(
なりきん
)
が、その又
太夫
(
たいふ
)
に惚れてゐたのにも違ひない。
南瓜
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
直
(
す
)
ぐに
弾出
(
ひきだ
)
す
三味線
(
しやみせん
)
からつゞいて
太夫
(
たいふ
)
が声を
合
(
あは
)
してかたり出した。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
それがハムレツトの
台辞
(
せりふ
)
よろしくあつて、だんだんあいつが
太夫
(
たいふ
)
につめよつて来た時に、
間
(
ま
)
の悪い時は又間の悪いもので、
奈良茂
(
ならも
)
の大将が一杯機嫌でどこで聞きかじったか
南瓜
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何でもその晩もあいつは酔つぱらつて
薄雲太夫
(
うすぐもだいふ
)
の側へ寄つちや、夫婦になつてくれとか
何
(
なん
)
とか云つたんださうだ。
太夫
(
たいふ
)
の
方
(
はう
)
ぢや
何時
(
いつ
)
もの
冗談
(
じようだん
)
と思ふから、笑つてばかりゐて相手にしない。
南瓜
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
太夫
(
たいふ
)
が笑つてゐるぜ。
世之助の話
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
太
常用漢字
小2
部首:⼤
4画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“太夫”で始まる語句
太夫元
太夫様
太夫房覚明
太夫房
太夫町
太夫着
太夫職
太夫衆
太夫連
太夫為俊