“華魁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいらん97.8%
おゐらん2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは宗祖紫琴女といふよりは、名ある華魁おいらんのポーズです。體温にぬくめられて、馥郁ふくいくとして匂ふのは南蠻の媚藥でもあるでせうか。
本郷界隈かいわいの或禅寺の住職で、名は禅超ぜんてうと云つたさうである。それがやはり嫖客へうかくとなつて、玉屋の錦木にしきぎと云ふ華魁おいらん馴染なじんでゐた。
孤独地獄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
何処からともなく漂浪さすらうて来た傀儡師くぐつまはしの肩の上に、生白い華魁おゐらんの首が、カツクカツクと眉を振る物凄さも、何時の間にか人々の記憶から掻き消されるやうに消え失せて、寂しい寂しい冬が来る。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)