“傀儡師”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くぐつし37.5%
かいらいし37.5%
くわいらいし12.5%
くぐつまはし8.3%
くぐつまわし4.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ドッと倒れた人間を踏まえ、突っ立ったのはほかでもない、傀儡師くぐつしの言葉に不安を覚え、一夜警護に当っていた、袴広太郎その人であった。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
これは当時真に戸籍なくして乞食のために天幕を張りつつ、漂泊に一生をすごした浮游の民の傀儡師くぐつしの類とは全く別のものである。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
こういう船旅において、ほかの山伏だの傀儡師くぐつしだの、乞食のようなボロ侍だの、あかくさい庶民の中に交じって、気軽にごろごろしているていをみても
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「倒幕の大事などが、長袖ちょうしゅうの神学者や、公卿くげばかりではかれるものではない。黒幕がある! 傀儡師かいらいしがある! たしかにある!」と固く信じた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時、形ばかりの枝折戸しおりどが、外から開いてその隙からスルリと庭先へはいって来たのは、昨日から影のようにお霜の家に付きまとっていた傀儡師かいらいし、体に隙のない男であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
即ち名所の土の傀儡師かいらいしが、箱から気を咲かせた草の面影なのであつた。
玉川の草 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
僕は以前藤野古白ふぢのこはくの句に「傀儡師くわいらいし日暮れて帰る羅生門らしやうもん」と云ふのを見、「傀儡師」「羅生門」共に僕の小説集の名だから、暗合あんがふの妙に驚いたことがある。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
傀儡師くわいらいし
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
僕はいささか恐縮しながら、止むを得ず「傀儡師くわいらいし」の売れ高を答へた。
岩野泡鳴氏 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
傀儡師くぐつまはしの手に踊る
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
野は火のやうな櫨紅葉に百舌がただ啼きしきるばかり、何処からともなく漂浪さすらうて来た傀儡師くぐつまはしの肩の上に、生白い華魁おゐらんの首が、カツクカツクと眉を振る物凄さも、何時の間にか人々の記憶から掻き消されるやうに消え失せて、寂しい寂しい冬が来る。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
野は火のやうな櫨紅葉に百舌がただ啼きしきるばかり、何處からともなく漂浪さすらふて來た傀儡師くぐつまはしの肩の上に、生白い華魁おいらんの首が、カツクカツクと眉を振る物凄さも、何時の間にか人々の記憶から掻き消されるやうに消え失せて、寂しい寂しい冬が來る。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
シイッ……黒封印(極秘密)で御座るぞ。……主君とのの御気象が、大公儀へは余程、大袈裟に聞こえていると見えてのう。この程、大阪乞食の傀儡師くぐつまわしや江戸のヨカヨカ飴屋、越後方言より蚊帳かちょう売りなぞに変化へんげして、大公儀の隠密が入込みおる。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)