“薺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なずな92.9%
なづな7.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この母と妻の母と、もう五十に手のとゞきさうな妻と、三人の老婆が、老鶏ろうけいのやうに無意識に連れ立つて、長柄の川べりへなずななど摘みに行つた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
何です、これは、と変な顔をして自分が問うと、鼠股引氏が、なずなさ、ペンペン草も君はご存知ないのかエ、と意地の悪い云い方をした。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なずなのたけたのをペンペン草ということは、東京の人たちもよく知っているが、何故なにゆえにそういったのかは、もうそろそろと忘れかかっているらしい。
木々の隙を通って、射し込んでいる陽光ひかりは、地上へ、大小の、円や方形の、黄金色こがねいろの光の斑を付け、そこへ萠え出ている、すみれ土筆つくしなずなの花を
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いろ/\の」の句は、春になっていろいろの草がえ出る、嫁菜とかなずなとかよもぎとか芹とかそれぞれ名があるが、それを一々覚えるのは難しいことだというのであります。
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
うしてあひだはる彼岸ひがん日南ひなた垣根かきねには耳菜草みゝなぐさその雜草ざつさういきほひよくだして桑畑くはばたけ畦間うねまにはふゆしたなづな線香せんかうやうたうもたげて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)