“なずな”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この母と妻の母と、もう五十に手のとゞきさうな妻と、三人の老婆が、老鶏ろうけいのやうに無意識に連れ立つて、長柄の川べりへなずななど摘みに行つた。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
なずなのたけたのをペンペン草ということは、東京の人たちもよく知っているが、何故なにゆえにそういったのかは、もうそろそろと忘れかかっているらしい。
まだ北風の寒い頃、子を負った跣足はだしの女の子が、小目籠めかいと庖刀を持って、せり嫁菜よめななずな野蒜のびるよもぎ蒲公英たんぽぽなぞ摘みに来る。紫雲英れんげそうが咲く。蛙が鳴く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)