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薄雲太夫
読み方 | 割合 |
うすぐもだいふ | 50.0% |
うすぐもだゆう | 50.0% |
そりや新聞に出てゐた通り、
南瓜が
薄雲太夫と云ふ
華魁に
惚れてゐた事はほんたうだらう。さうしてあの
奈良茂と云ふ
成金が、その又
太夫に惚れてゐたのにも違ひない。
何でもその晩もあいつは酔つぱらつて
薄雲太夫の側へ寄つちや、夫婦になつてくれとか
何とか云つたんださうだ。
太夫の
方ぢや
何時もの
冗談と思ふから、笑つてばかりゐて相手にしない。
女主人は今から二十年ほど前まで祇園で
薄雲太夫といって長い間全盛で鳴らしたもので