“富士額”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふじびたい72.7%
ふしびたい9.1%
ふじびた9.1%
ふじびたひ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
顔は下膨しもぶくれ瓜実形うりざねがたで、豊かに落ちつきを見せているに引きえて、ひたい狭苦せまくるしくも、こせついて、いわゆる富士額ふじびたい俗臭ぞくしゅうを帯びている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
打見うちみところ年齢とし二十歳余はたちあまり、かお丸顔まるがおほうで、緻致きりょうはさしてよいともわれませぬが、何所どことなく品位ひんいそなわり、ゆきなす富士額ふしびたいにくっきりとまゆずみえがかれてります。
とりわけ近頃うれひが添つてかえつてあでやかな妹娘の富士額ふじびたひが宗右衛門には心憎いほど悲しく眺められたのであつた。
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
瓜実うりざね顔の富士額ふじびたひで、むかし風の美人だ。今時めづらしい。」
来訪者 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)