“下膨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しもぶく88.0%
しもぶくれ12.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白砡はくぎょくに彫った仏像みたいにその寝顔は気品にかがやいていた。やや面長で下膨しもぶくれの豊かな相形そうぎょうである。何の屈託くったくもないようないびきすら聞かれた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうしてひどく下膨しもぶくれであった。顎などは二重にくくれていた。眉は太くかつ長くピンと尻刎しりはねに刎ね上がっていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
顔は下膨しもぶくれ瓜実形うりざねがたで、豊かに落ちつきを見せているに引きえて、ひたい狭苦せまくるしくも、こせついて、いわゆる富士額ふじびたい俗臭ぞくしゅうを帯びている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
主人しゆじん予想通よさうどほ血色けつしよく下膨しもぶくれ福相ふくさうそなへてゐたが、御米およねつたやうひげのないをとこではなかつた。はなしたみじかくんだのをやして、たゞほゝからあご奇麗きれいあをくしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)