“しもぶくれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下脹30.0%
下膨30.0%
下豊20.0%
豊頬10.0%
豐頬10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
年紀としの頃は十九か二十歳はたち、色は透通る程白く、鼻筋の通りました、やつれても下脹しもぶくれな、見るからに風の障るさえ痛々しい、くずの葉のうらみがちなるその風情。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
主人しゆじん予想通よさうどほ血色けつしよく下膨しもぶくれ福相ふくさうそなへてゐたが、御米およねつたやうひげのないをとこではなかつた。はなしたみじかくんだのをやして、たゞほゝからあご奇麗きれいあをくしてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
下豊しもぶくれの柔和な顔であるのに私に視入られると雪子は、頬をひき吊り蟀谷こめかみのかすかな筋をふるはせた。この恋の要求が逸早いちはやく自分の身なりに意を留めさせ、きたない顔を又気に病ませた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
色くっきりと白くして豊頬しもぶくれの愛敬のある、少しも白粉気おしろいけの無い実に透通すきとおる様な、是が本当の美人と申すので、此の娘が今襷掛たすきがけで働いて居ります、あんまり美しいから人が立停って見て居る様子。
なば美男びなんともふべきにや、鼻筋はなすぢとほりもとにぶからず、豐頬しもぶくれ柔和顏にうわがほなるさとし流石さすが學問がくもんのつけたる品位ひんゐは、庭男にはをとこりてもはなれず、吾助吾助ごすけ/\勝手元かつてもとかしましき評判ひやうばん
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)