“豊頬”のいろいろな読み方と例文
旧字:豐頬
読み方割合
ほうきょう88.0%
しもぶくれ4.0%
ふくらじし4.0%
ふっくり4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふっくら豊頬ほうきょうな面だちであるが、やはり父義朝に似て、長面ながおもてのほうであった。一体に源家の人々は、四たくましく、とがり骨で顔が長い。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
色くっきりと白くして豊頬しもぶくれの愛敬のある、少しも白粉気おしろいけの無い実に透通すきとおる様な、是が本当の美人と申すので、此の娘が今襷掛たすきがけで働いて居ります、あんまり美しいから人が立停って見て居る様子。
ですから、いわゆる豊頬ふくらじしという顔相は、皮膚の陰影が、よりも濃い、鉄漿に吸収されて生れてくるのです。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
大きな、笑うと目元に小皺こじわの寄る、豊頬ふっくりした如何いかにも愛嬌のある円顔で、なりも大柄だったが、何処か円味が有り、心も其通りかどが無かった。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)