“下脹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しもぶく75.0%
しもぶくれ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浜龍は東金とうがねの姉娘の養女で、東京の蠣殻町かきがらちょう育ちだったが、ちょっと下脹しもぶくれの瓜実顔うりざねがおで、上脊うわぜいもあり、きっそりした好い芸者だった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
そのうっとりと下脹しもぶくれした頬のあたりや、胸のまえで何をそうして持っていたのだかも忘れてしまっているような手つきの神々しいほどのうつつなさ。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
一人の女は女中らしい顏立で下脹しもぶくれの品の惡い顏ではあるが、それでも色が白いのとぱつちりとした目で見るともなしに三藏の顏を見た其目附が心を牽く。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
年紀としの頃は十九か二十歳はたち、色は透通る程白く、鼻筋の通りました、やつれても下脹しもぶくれな、見るからに風の障るさえ痛々しい、くずの葉のうらみがちなるその風情。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)