“勝手元”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かってもと66.7%
かつてもと33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父吉左衛門は多年尾州公のお勝手元かってもとに尽力した縁故から、永代苗字帯刀えいたいみょうじたいとうを許されたり、領主に謁見することをすら許されたりしている。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まごまごとするうちに怪物は勝手元かってもとへまわり、かまどの傍に往って、しきりに飯櫃めしびつを指さして欲しそうな顔をした。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
みせは二けん間口まぐちの二かいづくり、のきには御神燈ごしんとうさげてじほ景氣けいきよく、空壜あきびんなにらず、銘酒めいしゆあまたたなうへにならべて帳塲ちようばめきたるところもみゆ、勝手元かつてもとには七りんあほおと折々をり/\さわがしく
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
のちに——丸山まるやま福山町ふくやまちやうに、はじめて一葉女史いちえふぢよしたづねたかへぎはに、えりつき、銀杏返いてふがへし、前垂掛まへだれがけ姿すがたに、部屋へやおくられてると、勝手元かつてもとから、島田しまだの十八九、色白いろじろで、のすらりとした
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)