“空壜”の読み方と例文
読み方割合
あきびん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
媼さんはかぶりつた。智慧の持合せの少かつたのを、六十年来使ひ減らして来たので、頭の中では空壜あきびんるやうな音がした。
(略)店は二間間口にけんまぐちの二階造り、のきには御神燈ごじんとうさげてしお景気よく、空壜あきびんか何か知らず銘酒めいしゅあまた棚の上にならべて帳場ちょうばめきたる処も見ゆ。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そこには、出来たばかりの人造人間が、ぴーんと硬直こうちょくしたまま、ビールの空壜あきびんを積んだように並べられてあった。実に、世にもめずらしい光景であった。