“硬直”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうちょく58.3%
こわば16.7%
かうちよく8.3%
かたく8.3%
こわばり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこには、出来たばかりの人造人間が、ぴーんと硬直こうちょくしたまま、ビールの空壜あきびんを積んだように並べられてあった。実に、世にもめずらしい光景であった。
体は妙に硬直こわばって身動きさえ自由にならないのに、膝頭だけががくがくと震えてち上る力さえぬけてしまった。血生臭い香がプンと鼻をうつ。
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
雜木林ざふきばやしあひだにはまたすゝき硬直かうちよくそらさうとしてつ。そのむぎすゝきしたきよもとめる雲雀ひばり時々とき/″\そらめてはるけたとびかける。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
(足手を硬直かたくし、突伸べ、ぐにゃぐにゃと真俯向まうつむけに草にす。)
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤斑も出れば、痴呆面こけづらにもなる。手足の硬直こわばり譫言うわごと、……米磨汁とぎじるのようなものをくだし、胆汁を吐く。息はまだ通っているのに、脈はまるっきり触れない。……なにもかにも同じなんだ。
顎十郎捕物帳:05 ねずみ (新字新仮名) / 久生十蘭(著)