硬直こわば)” の例文
体は妙に硬直こわばって身動きさえ自由にならないのに、膝頭だけががくがくと震えてち上る力さえぬけてしまった。血生臭い香がプンと鼻をうつ。
黒猫十三 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
三越の店員にたしかに渡したと思っていた五千八百円の指輪だ。彼女は頭の先から足の先まで、ジーンと電気でも伝ったように感じ、体が硬直こわばって身動きも出来ない。
梟の眼 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)