“塩”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
しお63.0%
しょ18.5%
しほ14.8%
しょっ1.9%
じほ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これをしお胡椒こしょうし、家鴨の肉の截片を入れてちょっと煮込んで食べるのだが、鼈四郎は味見をしてみるのに血生臭ちなまぐさいことはなかった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
冷くドロドロした、しょっぱい寒天みたいなものだったが、実にうまかった。私はあとにも先にも、あんなうまい物をたべたことがない。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
此玉栗をつくるに雪にすこしほを入るればかたくなること石の如し、ゆゑに小児たがひに塩を入るをきんずるなり。こゝを以てみる時は、しほは物をかたむる物なり。
「こまかく刻んでくだすったわ、しょっぱくていい気持、おじさま、して。」
蜜のあわれ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
店は二けん間口の二階作り、軒には御神燈さげてじほ景気よく、空壜あきびんか何か知らず、銘酒あまた棚の上にならべて帳場めきたる処もみゆ、勝手元には七輪をあほぐ音折々に騒がしく
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)