“帳場”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうば50.0%
ちやうば28.9%
した2.6%
オフィス2.6%
コントール2.6%
デスク2.6%
ビュウロ2.6%
ビュウロオ2.6%
ビューロー2.6%
レジストレ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしは帳場ちょうばから火種を貰って来て、楽屋と高座の火鉢に炭火をおこして、出勤する芸人の一人一人楽屋入するのを待つのであった。
雪の日 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そこで、感情かんじやうがいしてるなと、此方こつちではおもつてる前方せんぱうが、くだん所謂いはゆる帳場ちやうばなるもの……「貴女あなた、これはつてかれますか。」とつた。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「どう遊ばしたんだろうね?」と障子をあけてうちに入りながら「なんなら帳場したへそう言って、お迎人むかいをね」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
あちこち動きまわっている番頭クラアクたちのなかから、やっとのことでひとりの注意を捉え得た私は、せいの高い帳場オフィスの台ごしに上半身を乗り出して、「有名な」に力を入れてどなるようにこう訊いた。
十二時ちかくに部屋へ帰ろうと思って、帳場コントールで久我の部屋の鍵をというと、番頭が、久我さんでしたら夕方からずっとお部屋においでになります。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
帳場デスク露西亜番頭ロシアクラアクはたくさんの支那語とすこしの英語とすこしの独逸語と少しの仏蘭西フランス語と、それにすこしの日本語とを話し
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
帳場ビュウロは何時に開くのか」
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
帝国ホテルの帳場ビュウロオを呼び出し、こちらは警視庁の真名古捜査課長だが、至急王様に御報告したいことがあるからお部屋へお繋ぎしてくれと、例の陰気な含み声を真似てやる。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
角池バッサンの枯れた水蓮の葉に、蜻蛉がしんととまっている。物佗びた秋の風景だった。帳場ビューローで部屋をきくと、あるというので、大貫にいわれたとおり、夕方までの約束で部屋を一つとった。
ノア (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
真名古は無言のままつれない素振でその袖を払うと帳場レジストレの方へ歩いて行き、そこで半紙と硯箱を借り受けると、閑々たる態度で墨を磨り、やがて毛筆を取り上げて筆先にタップリと墨汁を含ませると
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)