“顧客”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とくい87.5%
こきゃく5.0%
おとくい2.5%
かいて2.5%
ひいき2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お前さんのお言葉ですが、まったく同商売の顧客（とくい）争いというようなことから、双方の親たちのあいだが面白く参りませんので……」
半七捕物帳：48 ズウフラ怪談 (新字新仮名) ／ 岡本綺堂(著)
もちろんここを中心とする三万の将士を顧客（こきゃく）として始まったものであろうが、その人間を目標にまた人間が集まって複数的な繁昌を呈しているのであった。
新書太閤記：07 第七分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)
僕はまた彼女の店の顧客（おとくい）でもある。主として均一本（きんいちぼん）の。僕はまだ彼女の店で一度に五拾円以上の買物をしたことはない。
落穂拾い (新字新仮名) ／ 小山清(著)
一度手に入れた顧客（かいて）、また持（もち）ぬしが、人づてに、あるいは自分に、一度必ず品を返す。
河伯令嬢 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
菊五郎吉右衛門も、今と大差なしで固（かたま）ってしまうだろうし、歌舞伎座幹部連もいずれも年配で、先が見えている、大器晩成と顧客（ひいき）がいう栄三郎もチト怪しいものである。
当今の劇壇をこのままに (新字新仮名) ／ 岡本綺堂(著)