“賓客”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひんきゃく51.2%
ひんかく17.1%
まらうど7.3%
まろうど7.3%
ひんきやく4.9%
マレビト4.9%
きやく2.4%
まれびと2.4%
おきやくさん2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
賓客ひんきゃくあつかいなどして、まことに言語道断である。もうすこし中央の府たるものは、他州の外臣に対して、戒心を厳にせねばなりませんな
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そしてこれに招くべき賓客ひんかくすうもほぼ定まっていた。然るに抽斎の居宅には多くかくくべき広間がないので、新築しなくてはならなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
數多あまた賓客まらうど女王樣ぢよわうさまのお留守るすにつけこんで、樹蔭こかげやすんでりました、が、女王樣ぢよわうさまのお姿すがたはいするやいなや、いそいで競技ゲームりかゝりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ここが一番広い座敷で、きょうの賓客まろうどのおもな者は大抵ここに席を占めていた。兼輔も藁褥わらうだの上に引き据えられて又もや酒をしいられた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
常に賓客ひんきやくをよろこび、ほとんど門にあつまる。いとまあるごとに書を読みかならずしも解するを求めず。よろこべどよろこびを歓びとせずうれへども憂ひを憂へとせず……
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其家よりも高い階級と見られる人が賓客マレビトとして迎へられ、舞人の舞を見、謡を聞く事は勿論、舞人なる処女を一夜の妻に所望して、その家に泊つた事は、允恭紀に見える事実である。
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此家うちでは賓客きやくかへつたあとと見えまして、主人あるじみせ片付かたづけさせて指図さしづいたしてりますところへ、おもてからこゑけますから、主
「我らが主君御嶽冠者みたけかじゃは仁義に厚き大将ゆえ、貴殿の妻女をよくあわれみ、陣の後方に侍女を付けて大切に住まわせており申す。賓客まれびとあつかいにしてござるよ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
サア、賓客おきやくさん、もうくらくなりましたぜ、大佐閣下たいさかくかもひどくお待兼まちかねで、それに、夕食ゆふしよく御馳走ごちさう悉皆すつかり出來できて、料理方れうりかた浪三なみざうめが、とり丸燒まるやき黒焦くろこげになるつて、眼玉めだま白黒しろくろにしてますぜ。