“きやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キヤク
語句割合
77.8%
8.6%
期約2.5%
歸役1.2%
賓客1.2%
乘客1.2%
危厄1.2%
奇藥1.2%
稀薬1.2%
規約1.2%
論客1.2%
貴薬1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下谷したや團子坂だんござか出店でみせなり。なつ屋根やねうへはしらて、むしろきてきやくせうず。時々とき/″\夕立ゆふだち蕎麥そばさらはる、とおまけをはねば不思議ふしぎにならず。
神楽坂七不思議 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
……ぱつしゆそこみなぎると、ぎんおほふて、三きやくなゝつにわかれて、あをく、たちまち、薄紫うすむらさきに、あゐげてかるあふつた。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかれども机上きしやう編筆へんひつせはししば/\稿かうだつするの期約きやくうしなひしゆゑ、近日このごろつとめて老人が稿本かうほん残冊ざんさつていし、もつて其乞そのこひさづく。
つまとして其上五ヶ年の奉公に金子をため實體じつていなる行ひにかんじ村中の者地頭ぢとうに願ひ村長にしたるにまた/\憑司へ歸役きやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
構へ村方難儀に付村役人小前の者共相談の上退役たいやくを願ひ惣内に歸役きやく致さんと申内談ないだんを聞無念に存じ惣内夫婦を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此家うちでは賓客きやくかへつたあとと見えまして、主人あるじみせ片付かたづけさせて指図さしづいたしてりますところへ、おもてからこゑけますから、主
まア此寒このさむいのに可愛かあいい手で足をなでてゝるところはうだえ、……可愛想かあいさうだなー、……残余あまつた料理ものがあつたツけ……賓客きやくのこした料理ものさらなかに取つてあるだらう、……アーそれさ
ため蝋燭らふそくまでした車夫くるまやは、ついとほりの乘客きやくではない、馴染なじみらしく、したしげに問懸とひかける。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ほとんど、五分ごふん六分ろつぷんきに搖返ゆりかへ地震ぢしんおそれ、またけ、はかなく燒出やけだされた人々ひと/″\などが、おもひおもひに、急難きふなん危厄きやくげのびた、四谷見附よつやみつけそと、新公園しんこうゑん内外うちそと幾千萬いくせんまん群集ぐんしふ
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
爲しをり不※ふと阿蘭陀おらんだの名醫より傳習でんじゆしたりし稀代きたい妙藥めうやくテレメンテーナと稱物いふものにて則ち癲癇てんかん良劑りやうざいなり然れども今のしなのみならず阿蘭陀おらんだ人より傳へられたる奇藥きやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「この稀薬きやくを手に入れたからは、病魔め、おそれいって退散するに相違ないテ」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
とくに歓喜かんきにたえざるは、十五少年諸君が心を一にして一糸みだれず、すべて連盟の規約きやく遵守じゅんしゅしたる一点であります。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
文壇ぶんだん論陣ろんぢん今やけい亂雜らんざつ小にながれて、あくまでも所信しよしん邁進まいしんするどう々たる論客きやくなきをおもふ時、泡鳴ほうめいさんのさうした追憶ついおくわたしにはふかい懷しさである。
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
水滸のとりでは、このため、一同色をうしなった。さっそく宛子城えんしじょう病房びょうぼうに入れ、金創きんそうの手当やら貴薬きやくせんじて飲ませるなど、日夜の看護みとりに他念もない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)