“まろうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
客人76.0%
賓客12.0%
佳賓4.0%
4.0%
貴賓4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あ。……今日はまた、お客人まろうどを招いて、御宴楽の折とみえる。……な、ほれ。あの舞楽の曲が、洩れ聞えてくるだろうが」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
近衛このえ殿あたりでさえも、年に一度の式日に、賓客まろうどが馳走を眺めて、口に入れられそうな物は、三宝にのっている小豆餅あずきもちぐらいな物であったという。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
余は八の字を寄せて、馬の尻をすかしつつ眺めた。そうして、みだりに鞭をせ骨に加えて、旅客の御機嫌ごきげんを取るのは、女房を叱って佳賓まろうどをもてなすのたぐいだと思った。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まろうど神社も、朝座屋あさざのやも、一路廻廊に添って、独立した屋根屋根をもち、西廻廊の建物と、中央の本社と、その拝殿に向かいあって海中に突出している舞殿ぶでん楽房がくぼうなどを綜合して
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これからこよいの貴賓まろうどのために、近ごろ都はいうもおろかひなにまで聞え渡った於国歌舞伎おくにかぶきをごらんにいれまする。そもそもこの於国おくに歌舞伎となん申しはべる歌舞の由来は……」
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)