“蝋燭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうそく80.0%
らふそく17.9%
らうそく0.8%
そうそく0.4%
ろふそく0.2%
おてらし0.2%
らふさく0.2%
らふしよく0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
百物語とは多勢の人が集まって、蝋燭ろうそくを百本立てて置いて、一人が一つずつ化物ばけものの話をして、一本ずつ蝋燭を消して行くのだそうだ。
百物語 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
提灯は疊んで半分ほども使つた蝋燭らふそくをむき出しにしてありますが、昨夜使つたものらしく、まだ蝋の煮える匂ひが殘つてゐさうです。
わたくしが光照院の墓の文字を讀んでゐるうちに、日はやうやく暮れむとした。わたくしのために香華を墓に供へたおうなは、「蝋燭らうそくとぼしてまゐりませうか」
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
本堂ほんどうの中には蝋燭そうそくが明るくともっていましたが、盗賊とうぞくどもはさけぱらって、そこにごろごろねむっていました。
人形使い (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
と、蝋燭ろふそくの火をげて身をかゞめた途端とたんに、根太板ねだいたの上の或物は一匹いつぴきの白いへびに成つて、するするとかさなつたたヽみえてえ去つた。刹那せつな、貢さんは
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
「ほんの蝋燭おてらしだ、旦那だんな。」さて、もつと難場なんばとしたのは、山下やました踏切ふみきりところが、一坂ひとさかすべらうとするいきほひを、わざ線路せんろはゞめて、ゆつくりと強請ねだりかゝる。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
成程なるほど狐格子きつねがうしつていた提灯ちやうちん何時いつまでも蝋燭らふさくたずにはらぬ。……くと板椽いたえんこしおとし、だんあしげてぐつたりしてた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
さて此家にも別にかまどはなくみなにてものをる也。やがて夜もくれければ姫小松を細く割たるをともしとす、ひか一室いつしつをてらして蝋燭らふしよくにもまされり。