“蝋燭立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうそくたて83.3%
ろうそくだ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三四郎は静かな部屋へやの中に席を占めた。正面に壁を切り抜いた小さい暖炉だんろがある。その上が横に長い鏡になっていて前に蝋燭立ろうそくたてが二本ある。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
茂次の部屋には、仮の仏壇が作ってあり、さらし木綿で包んだ遺骨の壺が、その中に二つ安置してあった。蝋燭立ろうそくたてかね、線香立、花立なども、安物だがひととおりそろっていた。
ちいさこべ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
徳川大名の置き物とさえ言えば、仏壇の蝋燭立ろうそくだてを造りかえたような、いかがわしい骨董品こっとうひんでさえ二両の余に売れたという。まだ内地の生糸商人はいくらも入り込んでいない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)