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燒出
殆ど、
五分置き
六分置きに
搖返す
地震を
恐れ、また
火を
避け、はかなく
燒出された
人々などが、おもひおもひに、
急難、
危厄を
逃げのびた、
四谷見附そと、
新公園の
内外、
幾千萬の
群集は
不思議に
窓の
空所へ
橋に
掛つた
襖を
傳つて、
上りざまに
屋根へ
出て、それから
山王樣の
山へ
逃上つたが、
其處も
火に
追はれて
逃るゝ
途中、おなじ
難に
逢つて
燒出されたため、
道傍に
落ちて
居た