“底”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そこ69.4%
てい20.4%
そこひ3.1%
ぞこ3.1%
そご0.8%
スク0.8%
ソコ0.8%
そく0.4%
そこい0.4%
トコロノ0.4%
バア0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……お前さんに漕げるかい、と覚束(おぼつか)なさに念を押すと、浅くて棹(さお)が届くのだから仔細ない。但(ただ)、一ヶ所底(そこ)の知れない深水(ふかみず)の穴がある。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
さらずば道行く人に見せられぬ何等かの祕密を此屋敷に藏(かく)して置く底(てい)の男であらう、今は見上げる許り高い黒塗の板塀になつて居る。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
其状(さま)銀色の帶を展(の)べたる如し。この細大二流は、わが立てる巖(いはほ)の前に至りて合し、幅闊(ひろ)き急流となり、乳色の渦卷を生じて底(そこひ)なき深谷に漲(みなぎ)り落つ。
這(こ)んなのが有(あ)りましたと出(だ)して見(み)せるのは、彌生式土器(やよひしきどき)の上部(じやうぶ)(第五圖參照)と破片(はへん)澤山(たくさん)及(およ)び木(こ)の葉(は)底(ぞこ)である。別(べつ)に貝塚土器(かひづかどき)の網代底(あじろぞこ)一箇(こ)。
すすぎの底(そご)の日暮(ひぐ)れかだ
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
宮良(メイラ)といふ村の海岩洞窟から通ふ地底の世界にいる(又、にいる底(スク))と言ふのがあるのは、にらいと同じ語である。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其にとこと音通した退(ソ)く・底(ソコ)などの聯想もあつたものらしく、地下或は海底の「死の国」と考へられて居た。「夜見の国」とも称へる。
やつら、資本家(しほんか)と将軍(しやうぐん)は確(たし)かに勝(か)った!——だがおれたち、どん底(そく)に喘(あへ)ぐ労働者(らうどうしゃ)農民(のうみん)にとつてそれが何(なん)の勝利(しやうり)であらう
文(ふみ)をば否(いな)という字にて起したり。否、君を思う心の深き底(そこい)をば今ぞ知りぬる。君は故里(ふるさと)に頼もしき族(やから)なしとのたまえば、この地に善(よ)き世渡りのたつきあらば、留(とど)まりたまわぬことやはある。
舞姫 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
聖賢の行はぬ新事業をやり出すと、不レ師レ古底(トコロノ)非行として排斥する。
支那人の文弱と保守 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
「平(カル)——底(バア)——船(アス)よう。」
追放されて (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)