ぞこ)” の例文
んなのがりましたとしてせるのは、彌生式土器やよひしきどき上部じやうぶ(第五圖參照)と破片はへん澤山たくさんおよぞこである。べつ貝塚土器かひづかどき網代底あじろぞこ
それにもかかわらず、くに戦争せんそうにやぶれてからは、景気けいき変動へんどうもはげしく、とうとうかれはどんぞこへつきおとされました。
きつねをおがんだ人たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
会社の辞令ですっかり倉地の心持ちをどんぞこから感じ得た葉子は、この上倉地の妻の事を疑うべき力は消え果てていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
江戸えど民衆みんしゅうは、去年きょねん吉原よしわら大火たいかよりも、さらおおきな失望しつぼうふちしずんだが、なかにも手中しゅちゅうたまうばわれたような、かなしみのどんぞこんだのは
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
與吉よきちは、一人ひとりたにのドンぞこるやうで、心細こゝろぼそくなつたから、見透みすかすごとひかりあふいだ。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かれはかたっぽの長ぐつを切って、しじゅうなめし皮のきれをかんでいた。空腹くうふくがどんなどんぞこのやみにまでわたしたちをみちびくかということを見て、正直の話、わたしははげしい恐怖きょうふを感じだした。
わたづみぞここひなれば
友に (新字旧仮名) / 末吉安持(著)
其処そこきづだらけにつて漸々やう/\ところが、取着とつゝきで、以前いぜん夫婦ふうふづれで散歩さんぽ場所ばしよとは、全然まるで方角はうがくちがう、——御存ごぞんじのとほり、温泉をんせん左右さいう見上みあげるやうなやまひかへた、ドンぞこからきます。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)