“船底”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふなぞこ54.5%
せんてい18.2%
ふなそこ9.1%
ダンビロ4.5%
ダンブル4.5%
ダンブロ4.5%
ボタム4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ぶく/\やりたけりやへえつたはうがえゝや」船頭せんどうはそつけなくいつておもむろにさをてる。船底ふなぞこさはつてつて身體からだがぐらりとうしろたふさうつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「あ、海野さん。海戦が始まりかかっています。相当大きな音がしますから、貴下あなた船底せんていへいかれた方がよいと思います」
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
いくらおっしゃっても、リーフに船底ふなそこをやられてしまっては、この船はぶくぶくの外ありません。ボートで、早く下りていただきましょう。
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
従って機関部の人たちに遇うことは殆どなかった。石炭と灰と油にまみれて船底ダンビロうごめいている彼らを、何かと言えば軽蔑する風習がの船の甲板デッキ部員をも支配していた。
上海された男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
蚕棚の下を嘔吐き続けながら、ズット向うの船底ダンブルの降り口の所まで旅行していたが、どこかに猛烈につかったものと見えて、鼻の横に大きな穴が開いて、そこから這い出した黒い血のかたまりが
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
みんな文句云うところアねえ、在りったけの石炭すみ悉皆みんな汽鑵かまにブチ込むんだ。それで足りなけあ船底ダンブロの木綿の巻荷ロールをブチ込むんだ。それでも足りなけあ俺から先に汽鑵かまの中へい込むんだ。ハハハ。
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
原田喜三郎と山田源之助は、二人ともK造船所直属のカンカンムシで、入渠船にゅうきょせんの修繕や、船底ボタムのカキオコシ、塗り換えなどをして食って行く労働者である。
カンカン虫殺人事件 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)