“貴下”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あなた85.7%
きか6.7%
あんた5.0%
こなた0.8%
あたた0.8%
サー0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甚(はなは)だ唐突(とうとつ)でありまするが、昨年夏も、お一人な、やはりかような事から、貴下(あなた)がたのような御仁(ごじん)の御宿(おやど)をいたしたことがありまする。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「長良川博士よ。貴下(きか)のおっしゃる意味は、これから大西洋のどこかに、新しい火山が噴火をはじめるだろうというのですかな」
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
畜生になってな、私が天王寺の銀杏(いちょう)の下で、トントン踊って、養うよってな。世帯せいでも大事ない、もう貴下(あんた)、多一さんを虐(いじ)めんとおくれやす。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若(も)しも貴下(こなた)が、世間(せけん)で言(い)ふやうに、阿呆(あはう)の極樂(ごくらく)へ姫(ひい)さまを伴(つ)れて行(ゆ)かっしゃるやうならば、ほんに/\、世間(せけん)で言(い)ふ通(とほ)り、不埓(ふらち)な事(こと)ぢゃ。
貴下(あたた)がたには、仏教、即(すなわ)ち偶像教でないように思召(おぼしめ)しが願いたい、御像(おすがた)の方は、高尚な美術品を御覧になるように、と存じて、つい御遊歩(ごゆうほ)などと申すような次第でございますよ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は会話のあいだに時どきに貴下(サー)という敬語を用いた。殊(こと)に自分の青年時代を語るときに多く用いていたのは、わたしが想像していた通り、彼が相当の教育を受けた男であることを思わせたのである。